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10月22日

 10月21日 午後11時45分。
 「じゃ、行ってくるよ母さん。」
 「えっ? こんな夜遅くにどこへ―――――――って…そっか、“明日”だったわよね。」
 「うん。今年も一緒に……過ごしてくる。」
 外に出ると、僕は5km先にある土手へと歩いていった。



 やっぱり夜遅いからっていうのがあるのか、土手には見事に誰もいなかった。
 周りの住家はというと、一軒も電気が付いていない。川の流れる綺麗な音と、数台の車が走る音が遠くで聞こえるだけ。

 …………今年も同じだ。

 去年もそうだった。一昨年もその前の年もその前も………。
 毎年変わらず、今日という日を迎えた。
 辺りは不気味なほどに静まりかえっていて、闇のように暗くて…。
 本当に、何も変わらない。


 僕は草むらに寝転がり、じっと夜空を見上げた。
 星がとてもきれいだ。何百億・・・いや、何千兆という星が金色の輝きを放ちながら、この地球を照らしている。
 地球で死んでいった人間達が、姿は違えど今現在生きている者達を見守っているんじゃないか…と僕は思う。

・・・・・・拓也も僕らを見守っているんだろうな。

 拓也は小学校からの幼なじみだった。1年生の時、教室で席が隣になった事がきっかけだ。
 毎日一緒に遊び、毎日学校へ登校し、一緒にいる事が当たり前だったから毎日がとても楽しかった。
 その中でも一番多く遊んだ場所が、この土手だ。
 びしょびしょになるまで川で水遊びをしたり、どろんこだらけになるまで転びまくったり…。
 本当に楽しかった。
 だから中学校も一緒に上がれるとばかり思っていたんだ。
 だけど、悲劇がおきたのは6年生の冬になった時……。

 拓也は、脳梗塞でこの世を去った。

 突然の出来事だったそうだ。家で急に倒れ、病院に運ばれ診察した結果……脳梗塞だったという。
 緊急入院して治療を続けたけど……ある日、拓也の余命が来てしまった・・・。
 悔しかった。悲しかった。涙が溢れた。
 何で拓也が死ななきゃいけなかったんだ。理由なんてどこにもなかったはずなのに……。
 その時の僕は、拓也のいないこれからの生活は信じられなかった。毎日一緒にいて当たり前だったのに、その“当たり前”が一瞬で叩き壊されたんだ。
 神様を恨まない時なんて、1日1時間1分1秒もなかった。




 ピピピッ ピピピッ
 僕の携帯電話が鳴った。電話でもメール着信でもなく、これはアラームだ。
 「10月22日 午前0時」を知らせるための音だ。
 僕は静かに携帯電話を閉じ、改めて夜空を見上げた。

 「………拓也、今年も一緒に過ごせたね。ありがとう。」

 10月22日……。
 その日は、僕と拓也が初めて出会った日。
 内気だった僕は、みんなと一緒に遊ぼうとしないでずっと1人で席に座っていたんだ。
 そんな僕を変えてくれたのは他でもない、席が隣になった拓也だった。
 拓也のおかげで僕自身明るくなったしみんなとも遊べるようになった。
 だから、「10月22日」という日は僕にとって特別な日。
 決して忘れてはいけない日なんだ。



 「拓也、来年のこの日も一緒に過ごそうな。」
 僕は風が一瞬吹くのを感じると、目を閉じながらほほ笑んだ。
 だって、この風も特別なんだから。
 拓也が僕の傍にいるように感じるんだ。
 この風は毎年同じタイミングで僕の頬をなでる。
 だから、拓也が傍にいるかもしれないな…って思った。

 拓也が亡くなって4年が経つ。
 ねぇ拓也、君が僕の傍からいなくなってもう4年だよ。
 つい最近の事のように思えるね。
 10月22日という特別な日がある限り、僕は拓也の事を忘れない。

 また来年の10月22日に、この場所で会おう。











あとがき

(デンパン様で公開していた短編小説は除いて、)短編小説書くの初めてじゃね??
四輪免許取得祝いと入学祝いを兼ねて執筆した小説です。
どうしよ。これ20分で書いたかも。
だからこんなに大雑把な文章&話なんだよ(●ノ∀`)゚o。アヒャャ(笑)
丁寧に書いても出来は変わらんけどねww(オイ。
でも何だか短編考えるの楽しいかもー。
お初の短編がこんなんでスイマスイマセーンm(__;)m